はじめに
kintone は業務アプリを簡単に構築できる優れたプラットフォームですが、標準機能だけでは対応しきれないケースもあります。 特に**入力データのバリデーション(入力チェック)**は、データ品質を保つ上で非常に重要ですが、kintone 標準では設定できるルールに制限があります。
そこで、より細かなバリデーションを実現する**「入力チェックプラグイン」**を開発しました。 このプラグインを使えば、kintone の入力チェック機能を大幅に強化し、より正確なデータ収集を実現できます。
kintone 標準の入力チェックの課題
kintone の標準機能で設定できる入力チェックには、以下のような制限があります:
- 「必須入力」の設定のみで、詳細な条件を指定できない
- 電話番号や郵便番号などの形式チェックができない
- ひらがな・カタカナのみなど文字種の制限ができない
- 正規表現を使った高度なパターンマッチングができない
「入力チェックプラグイン」を使用することで、これらの課題を解決し、データ入力のミスを事前に防ぐことが可能になります。
🎯 プラグインでできること
1. 豊富なバリデーションルール
20 種類以上のバリデーションルールをノーコードで設定できます。
📝 基本チェック
- 必須入力チェック - 入力必須のフィールドを設定
📏 文字数チェック
- 最小文字数 - 「5 文字以上」などの最低文字数を指定
- 最大文字数 - 「100 文字以内」などの上限を設定
- 正確な文字数 - 「7 桁ちょうど」などの固定長を指定
🔢 数値チェック
- 最小値・最大値 - 数値の範囲を制限
- 数値範囲チェック - 「0〜100 の間」などの範囲指定
📧 形式チェック
- メールアドレス形式 - 正しいメール形式かチェック
- URL 形式 - 有効な URL 形式かチェック
- 電話番号形式(日本) - 日本の電話番号形式に対応
- 郵便番号形式(日本) - 「123-4567」形式をチェック
🔤 文字種チェック
- 英数字のみ - 半角英数字のみ許可
- 数字のみ - 半角数字のみ許可
- 英字のみ - 半角英字のみ許可
- ひらがなのみ - ひらがなのみ許可(ふりがな入力に最適)
- カタカナのみ - カタカナのみ許可
🔍 文字列チェック
- 特定の文字列を含む/含まない - 必須キーワードや禁止ワードのチェック
- 特定の文字列で始まる/終わる - 接頭辞・接尾辞のチェック
🛠 カスタムチェック
- 正規表現パターン - 独自のパターンで高度なチェック
2. 柔軟な適用設定
画面ごとの設定
バリデーションを適用する画面を選択できます:
- レコード追加画面のみ - 新規作成時のみチェック
- レコード編集画面のみ - 編集時のみチェック
- 両方 - すべての画面でチェック
エラー表示タイミング
- フィールド変更直後 - リアルタイムでエラーを表示
- 保存時のみ - 送信ボタン押下時にまとめてチェック
3. 複数ルールの組み合わせ
1 つのフィールドに対して、複数のバリデーションルールを設定できます。
例えば、「電話番号」フィールドに対して:
- 必須入力
- 電話番号形式チェック
というように、複数の条件を組み合わせることで、より厳密なデータ品質管理が可能です。
4. 条件付きバリデーション
特定のフィールドの値が条件を満たした場合にのみ、別のフィールドへバリデーションを適用する**「条件付きバリデーション」**機能を搭載しています。
どんな場面で役立つ?
例えば次のようなケースに対応できます:
- 「支払い方法」が「クレジットカード」のときだけ、「カード番号」フィールドを必須入力にする
- 「国籍」が「日本」のときだけ、「郵便番号」を日本形式でチェックする
- 「契約種別」が「法人」のときだけ、「法人番号」の形式チェックを行う
条件の仕組み
条件フィールドの値を指定するだけで設定できます。
- 条件フィールド - どのフィールドを判定に使うか
- 条件の値 - どの値のときに有効にするか
- 対象フィールド - 条件が満たされたときにチェックするフィールド
- バリデーションルール - 通常のルールと同じ 20 種類以上から選択
条件を設定しない場合はこれまで通り常にバリデーションが適用されます。条件付きバリデーションと通常のバリデーションは組み合わせて使用できます。
✨ 使いやすい設定画面
プラグインの設定画面は、kintone 管理者にも優しい直感的な UIで設計されています。
シンプルな 3 ステップ設定
- 対象フィールドを選択 - ドロップダウンからフィールドを選ぶだけ
- 適用画面を選択 - チェックボックスで簡単設定
- ルールを追加 - 「+ルール追加」ボタンでルールを追加
ビジュアルなルール管理
- 各ルールがカード形式で表示され、一目で設定内容を確認可能
- ルールの追加・削除・編集がワンクリックで完了
- デフォルトのエラーメッセージが用意されているため、すぐに使い始められる
- もちろんエラーメッセージのカスタマイズも可能
複数条件の管理
複数のフィールドに対する設定を、サイドバーで一覧管理。設定の追加・切り替え・削除も直感的に操作できます。
🔒 オープンソースで安心のセキュリティ
このプラグインはオープンソースとして公開されています。
オープンソースのメリット
- 透明性 - ソースコードが公開されているため、プラグインの動作内容を確認可能
- カスタマイズ - 必要に応じてソースコードを修正して利用可能
- 継続性 - 特定のベンダーに依存しない
安心して使える理由
- kintone 公式のプラグイン開発ガイドラインに準拠
- TypeScript による型安全な実装
- 定期的なアップデートとメンテナンス
💡 活用シーン
顧客管理アプリ
- 電話番号・メールアドレスの形式チェック
- 郵便番号の形式チェック
- 顧客名のふりがな(ひらがな)チェック
商品管理アプリ
- 商品コードの文字数・形式チェック
- 価格の範囲チェック
- 必須項目の入力漏れ防止
申請・ワークフローアプリ
- 申請番号の形式統一
- 必須添付ファイルのチェック
- 金額の上限チェック
条件付きバリデーションの活用例
- 受発注アプリ - 「海外発送」を選択した場合のみ「国際郵便番号」の形式をチェック
- 採用管理アプリ - 「新卒採用」の場合のみ「卒業年度」を必須入力に
- 契約管理アプリ - 「法人」契約の場合のみ「法人番号(13 桁)」の桁数チェックを実施
まとめ
「入力チェックプラグイン」は、kintone の入力チェック機能を大幅に拡張し、より正確なデータ収集を実現するプラグインです。
✅ 20 種類以上の豊富なバリデーションルール
✅ 条件付きバリデーションで状況に応じた柔軟な入力チェック
✅ 直感的で使いやすい設定画面
✅ オープンソースで安心のセキュリティ
✅ 無料で利用可能
データ品質の向上は、業務効率化の第一歩です。ぜひ「入力チェックプラグイン」を導入して、kintone をより便利にお使いください!
リリースノート
特定のフィールドが条件を満たした場合のみ、別のフィールドにバリデーションを適用する「条件付きバリデーション」機能を追加
CSVインポート機能を追加
初版リリース