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AI時代のPCの選び方

#パソコン
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「パソコンも古くなってきたし、せっかくだから AI を活用できるようなパソコンに買い替えたいな」

そう思われている方も多いのではないでしょうか。

  • AI を使いこなすのであれば、普通よりも高性能なパソコンが必要だろう
  • AI 搭載 PC でなければ、AI を活用できない
  • 高性能な GPU を搭載していないと、AI は使えない

もしこのようなイメージを持たれているのであれば、メーカーのキャッチコピーに惑わされ、必要よりも高いパソコンを購入してしまう可能性があります。

結論から言えば、AI を活用するために特別なパソコンを選ぶ必要はありません。

「AI 搭載」「Copilot 対応」などの謳い文句は、現在多くのパソコンで見かけますが、少なくとも 2025 年現在においては、AI を活用するために特別なハードウェアは必要ありません。

このページでは、AI を活用するためのパソコン選びのポイントと、おすすめのモデルを紹介します。

この記事を読んでいただくことで、メーカーのキャッチコピーに惑わされず、本当に必要なパソコンを選ぶことができるようになります。

マウスもあわせてご検討ください!

この記事で紹介する各パーツの最低ライン

まずはじめに、この記事で紹介する PC の各パーツの最低ラインを紹介します。

パーツ名最低ライン
ストレージSSD 512GB (HDD は容量問わず NG)
CPUノートパソコン: core i5 または ryzen5、デスクトップパソコン: core i3 または ryzen3
メモリ16GB
GPUCPU の内臓 GPU

AI に PC 性能は必要ない

冒頭でも述べた通り、AI を活用するために特別なパソコンを選ぶ必要はありません。

AI の処理は、クラウド上で行われることが一般的です。つまり、AI を活用するために必要な計算リソースは、あなたのパソコンではなく、インターネット上のサーバーが担います。

Gemini であれば、Google のサーバーが、ChatGPT であれば OpenAI のサーバーが、あなたの指示に応じて AI の処理を行います。

現在 GAFA をはじめとする大手 IT 企業が、データセンターの建設を進めていますが、私たちが指示を出すことで、これらのサーバーが AI の処理を行ってくれます。

つまり、AI を実行するには高い性能のコンピュータが必要ですが、あなたのパソコンではなく、インターネット上のサーバーがその役割を担うということです。

AI の処理はクラウドで行われる

そのため、あなたのパソコンが高い性能を持つ必要はなく、言ってしまえばインターネットに接続できる環境さえあれば、どんなパソコンでも AI を活用することができます。

チェック

AI を処理するのはクラウドであり、あなたのパソコンではないため、高い性能は不要!

重要なのは、インターネットに接続できる環境と、AI を活用するためのサービスです。

NPU について

「AI 搭載」「AI 対応」などのキャッチコピーが使われている PC の中には、NPU(Neural Processing Unit)を搭載しているものがあります。

これは、AI の処理を高速化するための専用のハードウェアです。NPU は、AI モデルの推論を効率的に行うことができ、特に画像認識や自然言語処理などのタスクで効果を発揮します。

前述した通り、AI の処理はクラウド上で行われることが一般的ですが、NPU を搭載した PC は、オフラインでも AI の機能を利用できる可能性があります。

しかし、2025 年現在において、NPC をしっかりと活用できるソフトウェアはほとんど存在しません

オープンソースで公開されている AI モデルなどを活用することで、あなたのパソコンで AI を実行することが可能ですが、 その際に動作するプロセッサは NPU ではなく、CPU や GPU であることがほとんどです。

そのため、NPU 搭載 PC を選んだとしても、ほとんどその恩恵を受けることはできません。

もちろん、今後活用の場面が増える可能性はありますが、現時点では NPU を搭載しているかどうかは、PC 選びの重要なポイントではありません。

NPU の活用

NPU は可能性を秘めているが、ソフトが追いついておらず、現時点では宝の持ち腐れ状態。

GPU は必要?

AI の台頭に合わせて、GPU も合わせて注目されていることをご存じの方も多いでしょう。

事実、AI と GPU は切っても切り離せない関係にあります。AI の実行に限らず、AI を作り出すまでの過程においても、GPU は活用されています。

そのため、AI を活用するにあたって、GPU が必要なのではないかと考える方も多いでしょう。

しかし、AI を活用するために特別な GPU は必要ありません

前述しましたが、オープンソースの AI モデルをあなたのパソコンの中で実行させるような特殊なケースを除き、AI の処理はクラウド上で行われます。

そのため、ChatGPT や Google の Gemini などの AI サービスを利用する場合、あなたのパソコンに特別な GPU は必要ありません。

あなたのパソコンでAIを実行したい場合

Stable Diffusion などを使用し、オープンソースの AI モデルをあなたのパソコンで実行したい場合は、GPU が必要になることがあります。

その場合は、NVIDIA 製の GPU を搭載したデスクトップ PC を選択することが一般的です。

そういった必要がない場合は、GPU は不要であり、ノートパソコンでも十分です。

AI を積極的に活用したい人が必要な性能を強いて挙げるなら

もし AI を積極的に活用したいと考えているのであれば、メモリの容量を増やすことをおすすめします

メモリは、PC が同時に処理できるデータの量を決定する重要なパーツです。コンピュータが作業するために必要な道具を一時的に置いておくテーブルにも例えられます。

そのため、マルチタスクを行う場合や、大きなデータを扱う場合には、メモリの容量が大きいほど快適に作業を行うことができます。

現在多くの AI サービスは、クラウドとして提供され、ブラウザを通じて利用されることが一般的です。

そして、ブラウザは多くのメモリを消費します。特に、複数のタブを開いている場合や、重いウェブアプリケーションを使用している場合には、メモリの消費が大きくなります。

そのため、AI を積極的に活用したいと考えているのであれば、メモリの容量を増やすことが重要です。

メモリの重要性

AI を積極的に活用したい場合は、CPU やストレージよりも、メモリの容量を増やすことをおすすめします。

おすすめの PC

ここまで、AI を活用するために特別なパソコンは必要ないことを説明してきました。

PC を選ぶ上で重要なのは、AI の処理能力ではなく、あなたが日常的に使用するアプリケーションや作業内容に応じた性能を持つことです。

そのため、求めるものによって必要となるスペックも変わってきますが、「じゃあ、どの PC を選べばいいの?」という疑問にお答えするために、あなたの優先するポイントに応じたおすすめの PC を紹介します。

コスパ重視

コスパを最優先するのであれば、Lenovo の IdeaPad シリーズがおすすめです。

世界の PC 市場における圧倒的なシェアを武器に、同一性能であれば他社よりも安く購入できることが多いです。

Office の有り・無しのモデルを選択することもできます。

Lenovoノートパソコン IdeaPad Slim 170の画像
Lenovoノートパソコン IdeaPad Slim 170
CPU Ryzen5
メモリ 8GB
SSD 256GB
TN液晶
Microsoft Office オプション
商品情報・価格は確認時点のものです

ディスプレイの品質を重視

ディスプレイの品質を重視するのであれば、ASUS の vivobook シリーズがおすすめです。

ディスプレイには TN 液晶や IPS 液晶、OLED 液晶などがあり、画質や視野角に大きな違いがあります。

ASUS の vivobook シリーズは、特に OLED 液晶を搭載したモデルが多く、色の再現性が高く、より鮮やかな色を楽しむことができます。

通常、OLED を搭載した PC は高価格帯のモデルが多いですが、ASUS から販売されている vivobook は、OLED を搭載しながらも 10 万円を切るモデルもあります。

性能面でも非常にコスパが高く、筆者がおすすめするモデルです。

注意点として、Microsoft Office を搭載していないモデルが多く、代替品である WPS Office を搭載しているモデルが多いです。

Microsoft Office を使用される方は、Office 付きのモデルを選択してください。

ASUS vivobookの画像
ASUS vivobook
CPU Ryzen5,core i5
メモリ 8GB~16GB
SSD 256GB~1TB
OLED
Microsoft Office オプション
商品情報・価格は確認時点のものです

外観のオシャレさも妥協しない

コスパの良い PC で、外観のオシャレさも妥協したくない方には、HP の Pavilion シリーズがおすすめです。

無くても使えるけど、あれば更に業務が円滑になる指紋認証とタッチパネル。

この 2 つを搭載し、しかも低価格で購入できるモデルのご紹介です。

セキュリティも安心でき、直観的に操作できることが魅力です。

HP ノートパソコン Pavilion 15-ehの画像
HP ノートパソコン Pavilion 15-eh
CPU Ryzen5
メモリ 16GB
SSD 256GB
IPS液晶
Microsoft Office
指紋認証
タッチパネル
商品情報・価格は確認時点のものです

デスクトップパソコン

近年、業務用デスクトップ PC の市場は縮小傾向にあります。

役割の切り分けが進んでいるのか、デスクトップ PC はゲーミング用のハイエンドモデルに集中し、業務向け PC はノートパソコンが主流です。

過去にはデスクトップ PC がコストパフォーマンスにおいて優秀なこともありましたが、現在ではその差も僅かであることが多いです。

今回対象としているのは、パソコンの中で AI を動かすことを想定していないためノートパソコンでも十分ですが、デスクトップが必要という方向けにおすすめのモデルを紹介します。

スリムなデザインでも充実したインターフェース!シンプルな高コスパデスクトップ PC

低価格でありながら非常に強力な core i5 CPU を搭載しており、ほとんどのソフトを軽快に動作されることのできるモデルです。

ノートパソコンと異なり、豊富なインターフェース(接続端子)を搭載しており、ディスプレイや周辺機器を接続することができます。

Lenovo デスクトップパソコン Lenovo IdeaCentre 5iの画像
Lenovo デスクトップパソコン Lenovo IdeaCentre 5i
CPU Core i5
メモリ 8GB
SSD 512GB
DVDスーパーマルチドライブ
Wi-Fi 6
商品情報・価格は確認時点のものです
NECデスクトップパソコン LAVIE Directの画像
NECデスクトップパソコン LAVIE Direct
CPU Core i5
メモリ 8GB
SSD 512GB
Microsoft Office
商品情報・価格は確認時点のものです

マウスもあわせてご検討ください!

まとめ

AI を活用するために特別なパソコンを選ぶ必要はありません。AI の処理はクラウド上で行われ、あなたのパソコンではなく、インターネット上のサーバーがその役割を担います。

むしろ、AI 以外の部分であなたが求める性能を満たしているかどうかが重要です。

この記事をもとに最適な PC を選び、余ったお金で、あなたの推しの AI サービスを見つけ、改善を応援してみてはいかがでしょうか。